経済部ノート 新入社員
https://mainichi.jp/articles/20180418/ddp/018/070/025000c
「とてもうれしい。夢を見ている感じ。人に優しいロボットをたくさん作りたい」
 2日に安川電機の本社(北九州市)で開かれた入社式に出席した中国籍の新入社員、李尚寧(
りしょうねい)さん(27)は、少しつたなさの残る日本語で抱負などを語ってくれた。中国で勤めて
いたお菓子工場の自動包装ロボットに感銘を受け、日本の大学院に留学して念願をかなえたという。私
も15年以上前に同じような年齢で入社したのだが、彼のような初々しさとは無縁だったので、その姿
がまぶしく見えた。 安川電機は、世界的な生産自動化の流れで産業用のロボットやモーターの販売が
好調だ。2018年2月期の業績は過去最高となった。この流れは今後も強まる見通しで、国内製造業
の中でも最も将来性があると言っても良い。 それでも仕事を外から眺めるのと、中に入ってやるのとでは
、見える景色や印象はまったく違ってくると思う。入社時に思い描いていた夢とかけ離れた現実に直面
するかもしれない。そんな時も私に語ってくれた原点を忘れず、頑張ってほしい。【高橋慶浩】