騎馬民族説は珍説トンデモ論

なぜ江上波夫氏「騎馬民族説」を信じてしまったのか、
騎馬民族国家であるなら、なぜ馬の骨が遺跡から出土しないのか。

日本における最初の統一国家=ヤマト政権は、大陸からやってきた
騎馬民族による征服国家だった考古学者の故・江上波夫
(東京大学名誉教授)が戦後間もない時期に提唱した
「騎馬民族日本征服説」。

結局、江上説は後の実証研究によって根拠が突き崩されて
いったため1970年代になると影が薄くなり、80年代に入るころには
歴史教科書の記述も減り、一般からも忘れ去られるようになっていった。

魏志倭人伝には、倭には馬がいないと記されている。
しかし縄文時代の貝塚から馬の骨は出土しているので実在は信じられてきた。

馬がいなかったはずはない、魏の使者は見逃したのだ、
いや倭人が隠したのだ、居たとしても数が非常に少なかったので
たまたま使者の目にふれなかっただけだとか、馬を巡る論議は
昔からさまざまな憶測をうんできた。

だが最近の科学的な調査(フッ素分析法)によると、これらの骨は
どうも馬ではない可能性が高く、 完全なるデマだったのである。