外交・安保は現実路線、ボトムアップ型の経済政策で富裕層優遇でしかないトリクルダウン型の自民と違いをだす立憲民主党いいね


枝野幸男"菅官房長官を高く評価する理由"
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171227-00024078-president-pol&;p=1

野党第一党の党首となった枝野幸男氏の動向が注目されている。
今年10月、総選挙投票日の20日前に民進党所属の枝野氏は、「立憲民主党」の設立を表明。
小池百合子都知事率いる希望の党の惨敗を尻目に54議席を獲得。立憲民主党の目指す道とは――。

 ――突然の結党で、準備不足だったと思います。選挙期間中に手ごたえを感じたのは、いつごろからですか。

 【枝野】あれっと思ったのは、結党の当日、10月3日です。その前日に私1人で結党の記者会見をやり、
翌朝、東京都の選挙管理委員会に総務省あての設立届を提出し、夕方、有楽町で初めての街頭演説をやりました。
ほとんど準備も告知もしていないのに、たくさんの人が集まっていた。しかも幅広い層の人で、その熱がすごかったんです。
僕はそのときに1番手ごたえを感じた。悲壮感でいっぱいだった記者会見から、頑張れば一定の結果を出せるという確信を持たせてくれました。

 ――選挙で多く支持された理由をどう分析していますか。

 【枝野】国民の顕在化されていなかったニーズ――政治に対する不信・不満というものに応える、
あるいは応えてくれるのではないかと期待される存在と、認めていたのではと思っています。

 民進党などは政権を取ることが目的化しているかのように受け止められていたのだと思います。
政党の合従連衡が繰り返される中で、それぞれの政党の主張、立ち位置があいまいになっていたのではないか。
それに対して立憲民主党は明確な主張を掲げ、いわゆる野党同士の数合わせへのアンチテーゼの立ち位置にあると受け止められた。
それが、国民の潜在的な期待に応えることにつながったと思っています。

■「私は宏池会、石橋湛山の流れにある。“左派”ではない」

 ――立憲民主党の理念あるいは立ち位置を、再確認させてください。

 【枝野】1つ目は立憲主義を回復させる。2つ目は、いわゆる草の根の民主主義、まっとうな民主主義を取り戻す。
民主主義とは、たまたま議会で多数派を取った者が、選挙民から白紙委任をされたことではないのです。
個別のテーマになると、議会の多数派の意思と民意がずれるのはむしろ普通なのだから、
しっかりとその草の根の声に耳を傾けて、政治を進めるべきです。3つ目は、トリクルダウン型(富裕層がさらに豊かになれば、
しずくがこぼれ落ちて全体も豊かになるという考え方)の経済社会運営ではなくて、ボトムアップ型の経済再生を図る。

 ――立ち位置というと、どうしても右派、左派、あるいは中道という言い方のほうが、わかりやすい。そういう捉え方は古いのでしょうか。

 【枝野】私は、そういう概念とは別次元に立っていると思っています。
右か左かではなくて、上からか下からかというのが、国際的に見ても、21世紀の対立軸だと思います。

 つまり、豊かなものをより豊かにしてトリクルダウンを起こすという考え方か、むしろ社会を下から支えて押し上げる。
つまり、格差を小さくしていくことによって、消費も拡大していき、経済を成長させていくボトムアップ型かが、この対立軸だと思います。

 ――それならば「中道左派」みたいな言い方のほうが、わかりやすいのでは。

 【枝野】日本における左派の定義は、国際的なものとは違うと思います。
それに所得分配政策は、それこそ自民党の保守本流もやってきた。
その分配政策に重要度を置くという意味では、私自身は宏池会(池田勇人元首相が設立した自民党の派閥)の思想的な流れにある。
あるいは石橋湛山(第55代首相)の流れにあると、自分は思っています。彼らを左派とは言わないですよね。