訪日客増へ侍や忍者PR 中部国際空港

中部国際空港(愛知県常滑市)が戦国武将や忍者の情報発信で、周辺のゆかりの地と連携を強めている。
忍者を詳しく知ってもらうイベントのほか、空港経由の関係地ツアーも検討。
海外で日本のイメージとして取り上げられることの多い「サムライ」「ニンジャ」を身近に体験してもらうことで、
訪日客を呼び込む。
中部国際空港の所在地・愛知県は織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の「戦国三英傑」を輩出。
周辺には天下分け目の合戦「関ケ原の戦い」の場となった岐阜県関ケ原町や、忍者発祥の地として知られる
三重県伊賀市、滋賀県甲賀市がある。
こうした地の利を生かし、中部国際空港では昨年夏から、侍と忍者にちなんだプロジェクトを始めている。
チェックインカウンターの上部に忍者のマネキンをつるすなど戦国時代の雰囲気を演出。
立ち乗り電動二輪車「セグウェイ」を使った空港のガイドツアーも実施した。乗り方を教えてくれるインストラクターは
もちろん忍者姿。空港と津市を結ぶ高速船にも忍者の絵を施し、「忍者高速船」として運航を始めている。
今月は、伊賀市、甲賀市の観光協会などと協力し、研究者の講演や手裏剣体験などが楽しめる「忍者フェスティバル」
を空港内で開いた。

 関ケ原町とは合戦場を巡るツアーを検討中で、中部国際空港の近藤正人取締役は「空港内で完結するのではなく、空港と関係地域を結びつける施策が重要だ」としている。