産経新聞「与党内でもずさんさを問題視する声が上がるデータ不備問題に対し、野党が徹底して精査を求めるのは当然といえる。
      『命と生活がかかっている』という立民・福山幹事長の主張ももっともだ」

自民重鎮「何となく、消えた年金問題で第1次安倍政権が退陣した時と似ている感じがするね…」

自民厚生労働部会の出席者「責任の所在を明らかにし、信賞必罰で毅然とした態度を示すべきだ」「新しいデータをもって議論すべき」

萩生田幹事長代行 「私個人は非常に違和感がある。次から次に新しいもの(データの不備)が出るのは嫌な感じがする」

民進・増子幹事長「予算案の衆院通過を1日ずらすことができた」

共産・小池書記局長「旧知の戦友であるかのような連帯感が生まれている」

社民・吉川幹事長は「初仕事から夜中まで戦うことは光栄の極みだ」

民進・岡田常任顧問「データ不備問題をめぐる共闘は民進党系3党が一体となって対応できる。
               いろいろなことをやりながら距離感、溝が埋まっていくのは結構なことだ」

「消えた年金」に似ている…データ不備問題 与党、危機感 
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180228-00000504-san-pol
 衆院の審議は裁量労働制に関する厚労省のデータ不備に集中した
与党は19年の「消えた年金」問題と似た展開に危機感を募らせる。普段は足並みの乱れが目立つ野党は政権批判で共闘する

 ■与党によぎる「消えた年金」

 「何となく、あのときと似ている感じがするね…」
 裁量労働制に関する厚労省のデータ不備が相次いで明らかになることに対し、自民重鎮は思わず肩をすくめた
脳裏をよぎったのは、11年前の「消えた年金」問題だ
厚労省の外局だった社保庁(現日本年金機構)の不手際が明らかになり、第1次安倍政権は退陣に追い込まれた
今回も厚労省が政権の足を引っ張る形となり、与党幹部は憤りと焦りを隠せないでいる
年金問題では、社保庁の記録から保険料の納付記録が漏れ、
基礎年金番号に未統合の記録が約5000万件あることが発覚した。長年にわたる社保庁のずさんな管理体制が原因だった
年金問題で当時の安倍内閣の支持率は大きく落ち込み、同年夏の参院選で自民党が惨敗する大きな要因になった
今回も衆院予算委員会の審議で不適切なデータが次々と明らかになったり
「廃棄した」と説明した調査票の原票が発見されたりと、厚労省の失態が相次ぐ

 「責任の所在を明らかにし、信賞必罰で毅然とした態度を示すべきだ」
27日の自民厚生労働部会では、出席者から厚労省への厳しい指摘が続出した。「新しいデータをもって議論すべきだ」という意見も出た
政府は裁量労働制の適用拡大を盛り込む働き方改革関連法案を予定通り来月にも国会に提出し、成立させる方針だ
しかし、データ問題が収束する気配はない。野党は水を得た魚のように政権批判を強め、同法案の提出断念を迫っている

 自民の萩生田幹事長代行は27日、厚労省への不満を隠さなかった
「私個人は非常に違和感がある。次から次に新しいもの(データの不備)が出るのは嫌な感じがする」

 立民、希望、民進、共産、自由、社民の6野党は27日、
裁量労働制に関する再調査と佐川国税庁長官らの証人喚問を求める合同集会を国会内で開き、改めて結束を確認した

 「予算(案の衆院通過)を1日ずらすことができた。これから中身をどのような形で勝ち取るかが私たちの責任だ」
民進の増子幹事長は同日未明まで続いた攻防の戦果をこう誇ってみせた
共産の小池書記局長は「旧知の戦友であるかのような連帯感が生まれている」と共闘の深化を喜び、
25日に幹事長に就任したばかりの社民の吉川氏は「初仕事から夜中まで戦うことは光栄の極みだ」と高揚感をにじませた

 裁量労働制をめぐるデータ不備問題は6野党にとって格好の「結節点」となっている
憲法や安全保障とは違って政党間の見解の相違が際立つこともない
とりわけ、すれ違いが続く民進党系3野党には連携強化のまたとない好機だ
民進の岡田常任顧問は27日の記者会見で、データ不備問題をめぐる共闘を「3党が一体となって対応できる
いろいろなことをやりながら距離感、溝が埋まっていくのは結構なことだ」と評価した

 与党内でもずさんさを問題視する声が上がるデータ不備問題に対し、野党が徹底して精査を求めるのは当然といえる
「命と生活がかかっている」(立民の福山幹事長)という主張ももっともだ