<森友文書>「あいまい戦術」政府限界 自民、首相に不満 毎日新聞

森友学園への国有地売却に関する決裁文書が書き換えられたとされる疑惑で、「ゼロ回答」を強行した財務省に対し、野党だけでなく自民党幹部からも「国民の理解を得られない」と批判が噴出した。
首相官邸は「出せるものは出した」(幹部)と反論するが、早期の対処を迫る自民の圧力は強まる。
支持率急落で危機に陥った昨夏の轍(てつ)を踏むわけにもいかず、安倍政権の「あいまい戦術」は限界に近づいている。

 「明らかにしないと、国会審議が進まないじゃないですか」。自民党の二階俊博幹事長は6日の記者会見で、財務省が書き換えの有無を明らかにすべきかと問われ、不快そうな表情を浮かべた。

自民党の実力者が公に政府を批判したインパクトは大きい。

竹下亘総務会長も6日の会見で「政府にきちんと対応しろと言い続ける」と二階氏に同調した。

9月の党総裁選を見据えた綱引き、という側面もある。「安倍の後は安倍」といち早く支持を表明した中間派の二階氏が立場を変えれば、首相の3選戦略は揺らぐ

首相は昨年、加計問題などで「なかったことは証明できない。悪魔の証明だ」と野党に反論していた。しかしこの日、首相に近い自民幹部と、
首相から距離を置く幹部の2人がくしくも同じ言葉を口にした。

 「今回はそんなことを言える雰囲気はない」

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180307-00000003-mai-pol