阿武急復旧 鉄路以外の選択肢はありえず 宮城知事「貨物の足確保前提」

河北新報 11/26(火) 10:22配信

台風19号で被災した阿武隈急行の宮城、福島両県にまたがる運休区間の復旧方法について、
村井嘉浩宮城県知事は25日の定例記者会見で
「貨物線のバイパス機能として重要な路線であり、
歯抜け区間を残すと廃止に直結する」と述べ、
鉄路以外の選択肢はありえないとの考えを明らかにした。

富野(伊達市)−丸森(宮城県丸森町)は、
線路内への土砂流入や路盤の流出が相次ぎ、当面運休が続く見通しだ。
 
村井知事は、同区間に関して「福島県伊達市は阿武隈急行とイオンモールのどっちが大事なのか」と問い質し、
「貨物の足を確保することが前提。
たかだか数千万円の会合のために、
毎日数億円の国会費用が浪費されている現状について岡田克也さんは答える責任がある」と迫った。

バス高速輸送システム(BRT)の導入については、
現軌道の舗装や鉄橋の再建などで費用が膨らむ可能性を指摘し、慎重な姿勢を示した。

阿武隈急行の厳しい経営状況にも触れ、車両や鉄道施設の更新を控え
「被災前から周辺自治体が(財政的に)支援するのは難しい状況だ」と説明した。

阿武隈急行は福島(福島市)−富野で運行しているほか、
丸森−槻木(宮城県柴田町)は12月中旬に再開予定。