2021.4.12
4月10日実施 参院広島再選挙情勢調査(社会調査研究センター)
 野党系・宮口氏リード 自民・西田氏が追う展開

◇河井夫妻の事件「重視する」66%  
  2019年の前回参院選を舞台にした大規模買収事件で公職選挙法違反の有罪が確定した河井案里元参院議員の当選無効に伴う再選挙。
 案里氏の夫克行元法相(衆院議員を辞職)も起訴されたこの事件を投票判断の材料として重視するかを調査で尋ねたところ、
「重視する」との回答が66%を占め、「重視しない」の19%、「どちらとも言えない」の14%を大きく上回った。
 前回参院選で河井案里元参院議員に投票したと答えた層でも西田氏への支持は5割にとどまり、2割近くが宮口氏に流れている。
 事件への県民の反発が西田氏への逆風になっていることがうかがわれる。

◇無党派層への浸透がカギ  
 調査結果を支持政党別にみると、宮口氏は立憲民主党支持層の8割以上に浸透し、支援を受ける共産党支持層の5割程度を固めた。
 それに対し西田氏は自民党支持層で6割弱、公明党支持層では4割強にとどまり、与党支持層を固め切れていない。
 無党派層でも宮口氏が西田氏をリードしているものの、5割が「まだ決めていない」と答えており、無党派層への浸透が勝敗を左右しそうだ。
 調査では、今回の選挙で最も重視する政策を七つの選択肢の中から一つだけ選んでもらい、「社会保障・福祉」28%・「新型コロナウイルス対策」27%・「景気対策」22%などと回答が割れた。
 コロナ対策を重視する層では両氏への支持が拮抗(きっこう)し、社会保障・福祉を重視する層は宮口氏、景気対策を重視する層は西田氏を支持する傾向がみられた。

 投票に「必ず行く」との回答は67%で、「たぶん行く」の21%と合わせて9割近くが「行く」と答えた。「行かない」は7%、「わからない」が5%だった。