レコードの人気復活、10年で生産枚数10倍

■最新スポットに中古レコード店続々

 レコードの人気が復活している。音楽を聴くメディアの主役の座をCDに奪われたのは、30年以上も前のこと。ところがここ10年、生産量が右肩上がりで、大規模店やオシャレなショップも続々とオープンしているのだ。

 ここ1年で、駅周辺が劇的に変化した東京・渋谷。昨年7月開業の公園、商業施設、ホテルが一体となった「ミヤシタパーク」では、ファッションやグルメの人気店が軒を連ねる中、中古レコード店「フェイスレコード」の存在が異彩を放つ。大きなジャケットが並ぶ店舗に、思わず足を止める客の姿も見てとれる。同店は施設全体で流すBGMの選曲も託されている。

 2019年3月には、阪急メンズ東京(東京・有楽町)に「ギンザレコード」がオープン。同11月に新装した渋谷パルコには、レコード店のみならず、レコードを流すカフェもできた。つまり、レコードが、新たな商業施設の呼び物となってきているのだ。これは数年前から顕在化してきたレコード復活の流れの中でも、新局面と言っていい。