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米帝が諸悪の根源だ

 保守の中にも「傲慢な米国」への反発を隠さない人が増えた。
駐留経費問題に限らず、米国は韓国に言うことを聞かせたい時には、
「米軍を引くぞ」と脅してきた。
「平和ムード」は韓国人の心の奥底にあった反米感情も呼び覚ましたのだ。

 リアルメーターの調査では、自らを保守と考える人の3分の1に当たる34.1%が
「米軍が引こうとも増額には反対」と答えた。「賛成」は50.2%だった。

 結局、2月10日に米韓は「駐留経費は前年比8.2%増の年間1兆380億ウォン台
(約9億2200万ドル)、1年ごとに再交渉」で妥結、仮署名した。
しかしこの交渉は米韓同盟の亀裂を露呈させたのである。

 2月27、28日にはベトナム・ハノイで2回目の米朝首脳会談が開かれる。
この場で「さらなる平和」が謳いあげられることになろう。

 その後に金正恩委員長が韓国を訪問し、「民族の和解」を肉声で呼びかける
可能性もある。そうなれば、「米軍を追い出し同じ民族で団結しよう」との声が
韓国でますます高まるのは間違いない。

 文在寅(ムン・ジェイン)政権は、
「韓米同盟こそが諸悪の根源」と考える親北派が中枢部を占めている。
大統領自身も「米帝国主義は世界の諸民族の内紛に付けこんで兵を送り、
覇権を維持している」と主張した左派の学者の書いた本が愛読書だ。
国民にも読むべき本として勧めてもいる
(拙著『米韓同盟消滅』第1章第1節「米韓同盟を壊した米朝首脳会談」参照)。

 親北政権と北朝鮮にすれば、
今の韓国の流れは「願ったりかなったり」――シナリオ通りであろう。

https://www.dailyshincho.jp/article/2019/02120602/?all=1