注目されるヤンキース松井のWBC(来年3月開催の国別対抗戦)出場問題。
アジアラウンドを主催する讀賣新聞のナンバー2として、「出てくれれば盛り上がる。
彼はスーパースター。出て欲しい。」と松井の出場を熱望した内山社長の表情が一変したのはこの直後である。

「日本での興行権を讀賣が持っている。それが(松井出場の)ネックになっているという見方もありますが……」

不意をつく報道陣の質問に内山社長がわずかに気色ばむ。そして、その口からとんでもない舞台裏が暴露された。
「松井がヤンキースに行くときに、渡辺オーナー(当時=現球団会長)が(ヤンキースの)スタインブレナー・オーナーに
“松井は日本の宝、スーパースターだ。だから使ってくれ。いい待遇にしてくれよ”と直々に頼んでいるんだよ。
こう言ったら他の球団に悪いけど、メジャーの名もなきチームが、松井をただお金で持って行くというのは、巨人として承服できない。
”名門ヤンキースができるだけ高いお金で(取って)使ってくれよ”という話をした。ネックというのがどういうことかわからないが
ネックなんてないだろう」

嘘か真か松井をヤンキースに入れたのは讀賣だというのである。
松井にはその貸しがある。WBC出場を辞退して、恩をあだで返すような真似をするわけがない。
願望を込め、内山社長はそう言いたかったのだろう。

移籍時の松井と読売とのあつれきが理由」との説が浮上するに至っては、
黙っていられない。14日には読売新聞グループ本社・内山社長が、
「当時の渡辺オーナー(現会長)がヤンキースのスタインブレナー・オーナーに
『名門ヤンキースで使ってくれ』と頼んだと聞いている」と、秘話を披露して反論したが、
やはりここは御大に聞かなくては。