早・法(明治もか)ともに、まだ新学期は始まっていないのではないか。
それでなくとも在学生の動員力が落ちているので、それは致命的であったことだろう。また、それゆえ連盟も開幕日は入場学生無料の施策を講じているのだと思う。

このところの観客の減少原因は、次の三点に集約できるものと思われる。
1.「『東京六大学』野球」との属性ゆえの一般性の欠如
2.TV中継等マスコミへ露出不足ならびに地域代表性の希薄(高校野球との相違)
3.大学生全体に存する大学スポーツへの無関心傾向

故星野氏によれば、六大学でプレーすることは地方球児の憧れであったという。
首位打者を獲った法政の中村捕手が、オフに故郷の役所を表敬訪問(錦を飾った?)したとの報にそれを感じた。その意味では、甲子園常連校以外の選手たちの活躍にも大いに期待したい。それが東京六大学野球の矜恃を高めることにつながるのではないか。

広く薄く人気の一般化を図るか、それとも野球界の孤高の存在たるべく一部の固定ファンの思いに応じていくか、六大学野球はまさに岐路にある。