コロナ感染症は、この国でもう一つ「過剰な同調圧力」との病まで、併発させたようだ。

>甲子園がダメならば六大学野球もダメ。アマチュアなんだからはそこは世間の空気を読めという事だ。

よくわからない。なぜ高校野球がダメならそれと無関係な大学野球までが機械的に「ダメ」になってしまうのか。
その論理的牽連性が不可解だ、主催者や日程、規模も全く異なるものであるにも関わらず。
しかも、「アマチュア」がその理由ならば、「プロフェッショナル」は反対にOKと解されよう。
プロ野球のほうが、規模も観客も多いにも関わらず。理不尽ではないか。

また「世間の空気を読め」とはどういうことだろうか。
その前提に、法的には規制はできないということがあろう。
だが、そうした「道徳」「モラル」ましてや「空気」なるもので事実上の自粛の強制が横行すれば、
その範囲はとめどなく今後も拡がっていくとの懸念がある。英国のJ.S.ミルはこうした「リーガル・モラリズム」に警鐘を鳴らした。

繰り返しになるが、昨日の日本高野連の発表は社会科学的見地からは諸矛盾との妥協の産物と言わざるを得ないものであった。
そうしたものに、わが六大学野球開催の先例としての機能は乏しいと考える。
六大学野球連盟はどうか、そうした有形無形の同調圧力に屈することなく、自主的な判断に徹してもらいたい。
事態を科学的に把握し、冷静かつ客観的な判断を示すことが大学野球の盟主たる本リーグの使命である。