一昨年9月の右肘手術を受けた大谷は球団の方針により5月中旬に投手として復帰する予定。この日の練習中に同投手と話し込んだキャラウェイ投手コーチが、ポイントの一つに挙げたのが、踏み込んだ左足が地面に着地した時の右手の位置だ。
「手術前までは右手が肘の高さより少し下にあり、そこから腕を振ることで肘にストレスがかかっていた。しかし、肘より高い位置だと右肘にかかる負担が軽減される。メジャーで長く投げている投手の多くがそれを実践している。
傾斜のあるマウンドと違って平地で投げる時はストライドが狭くなる分、左足の着地時に右手をその位置までもっていくのは難しいが、それができるようにしてほしい。オフの間に本人ともその話をした。今はうまくやっている」

大谷は2月26日にキャンプ地2度目のブルペンに入って41球を投げた。8割程度の力で最速は135キロ。同23日のブルペンでは直球のみ20球だったが、その日はカーブ、スライダー、スプリットとすべての持ち球を投げ、手応えを口にしていた。

 今月中旬には制限なしの“フル・ゴリラ”でブルペン入りする予定。右肘けがの再発を防ぐための投球フォームへの改造、そして、実戦登板の中で確立させることが二刀流復活のカギとなる。