>法政(汪兆銘)

国民党の大物で、日本と通じて重慶を脱出、『南京国民政府』※を立てた。
当時の日本側の外交文書をみると、大変に重視されていたことがわかる。
実際に昭和天皇に拝謁したり、勲章を授与されている。

他方、そういった経緯から中国では「漢奸」扱いが続いており、中国人民には嫌悪されている。ただ、彼らなりに不毛の日中戦争を終結させ、西欧列強の支配から中国を救いたいとの至情は理解できる(太平洋戦争勃発では、満州国同様に日本に同調、英米に宣戦布告までしている)。日本訪問中に名古屋で病死したが、それでよかったのかもしれない(側近は死罪、夫人も無期懲役中に病死)。

※蒋介石政府との正当性を競い、国旗は同じ「青天白日旗」。但し、軍事上の区別のため、その上に三角旗をつけた。