2月27日21時55分
ベテランが反発の20秒ルール 試験導入の真意は…

メジャーは今年のオープン戦で投球の20秒制限ルール「ピッチクロック」を
試験的に導入したが、トップクラスのベテラン投手から反発の声が続々と上がっている。
ドジャースのエース左腕クレイトン・カーショー(30)は
「20秒ルールに気を使うつもりはまったくない。時間オーバーするときはするし、
何も変える気はない」と宣言し、
昨季ナ・リーグ最多タイの18勝を挙げたカブス左腕ジョン・レスター(35)は
「野球の醍醐味(だいごみ)が奪われる。野球はスピードアップするようなものではないし、
変えることはできない」と意見。4度の最多勝と2度のサイ・ヤング賞に
輝いたナショナルズ右腕マックス・シャーザー(34)は
「ピッチクロックの導入などあってはならないこと。
投球にかける時間がストライク、ボールに影響するなら、野球の基礎構造が崩れる。
野球に時間制限はないし、時間制限がないことには理由がある」と力説した。

一方、若い投手からは反発の声がほとんど聞こえてこない。
ピッチクロックのルールはマイナーリーグで15年から導入されており、
慣れている選手が多いためだろう。昨季からは2Aと3Aで走者なしの場合が15秒、
いる場合が20秒と、さらに厳しいルールに変わっているため、
それを経験した投手にとってはアジャストに何の問題もなさそうだ。
今後、マイナーで厳しい時間制限に慣れた投手がどんどん昇格してくれば、
いずれは反対派が少数派になり、メジャーでも導入される可能性が高くなる。