マメの管理の話
https://news.yahoo.co.jp/byline/kikuchiyoshitaka/20201214-00212349/

【個人で担当したビューラー投手のマメ治療】
 選手のケアの中でも、中島氏が深く携わったのがウォーカー・ビューラー投手だった。
 すでに広く知られていることだが、ビューラー投手は右手人差し指にマメができ、9月は満足に投げられない状態が続いていた。その治療を担当していたのが、中島氏だった。時には遠征に参加せず、ビューラー投手の治療に専念したこともあった。
 「ポストシーズンのどの試合で、何イニング投げるかを想定しながら、上からデータも出してもらい、カレンダーをチェックしながらそれに向けて何をやっていくかを考えいきました。
 例えばワールドシリーズの第1戦に投げるとすれば、その時にある程度のイニングを投げられるようにするためには、どのチーム相手に何イニング投げさせて、どのくらいの間隔を空けさせるべきだとか、10個くらいのオプションを想定しながら調整していきました。
 マメの状態を確認するため、毎日たくさん撮影もしましたね。温度や湿気などを考慮した上で回復具合を撮影していきましたし、1イニング投げ終わった後でマメがどんな状態になるのかも撮影して確認していきました。お陰で自分のスマホはマメの画像で埋め尽くされてます(笑)」
 時には早期降板が続く日々にビューラー投手が欲求不満を爆発させることもあったが、中島氏がなだめながら説得したという。そうした献身的なケアが実を結び、ビューラー投手はポストシーズンで5試合に先発し、2勝を挙げる好投を演じている。