ウォール・ストリート・ジャーナル

米国のメディアは大谷翔平を「ベーブ・ルースの再来」と大騒ぎしているが、それは大きな間違いだ。

大谷はルースが出来なかったことをやってのけている。つまり、大谷はルースよりも上なのだ。

▶本塁打数1位で先発登板…100年前のルースが4月26日にやっているが、大谷はさらにシーズンが深まった段階でそれをやってのけた。

▶�謾ュ投手が月間8本塁打…大谷は4月でルースに並び、6月に13本でルースと自身の記録を更新した。

▶�J幕30試合で10本塁打&30奪三振を2シーズンで達成…大谷は2018年と今年達成、ルースに並んだ。

▶�N間10登板以上の投手が30本塁打…大谷は7月2日、ルースの29本塁打を更新。現在33まで数字を伸ばしている。

▶�求[スは1920年代の伝説…100年前のベーブ・ルースを刺激し続ける大谷は、分業制が細分化された時代に現れた、あまりにも特別で摩訶不思議なPhenomenonだ。


時代を超えた選手を比較するのは無意味だが、それは「現代の方が技術が進んでいる」という角度から語る場合だ。

後世の選手の方が技術的に優れているのは、当たり前。

そして、より精度が高く、専門性と分業制が追求された現代では、ベーブ・ルースのような大らかな伝説が紡がれることはない。

古き良き時代は、二度と戻ってこない。そのはずだった。

大谷翔平が今、フィールドでやっていることは、本当なら100年前でなければ出来なかったことだ。

…いや、正確に言うと、100年前でも出来なかったことだ。


Angels Star Shohei Ohtani Isn’t the Best Two-Way Player Since Babe Ruth. He’s Better.

だから、大谷がやっていることは、ルースをすでに凌いでいる。

私たちが目撃しているのは「ベーブ・ルースの再来」ではない。

今、繰り広げられている異常現象は「大谷翔平」だ。それは「ベーブ・ルース以来100年ぶり」などという紋切り言葉で表現されるような「再来」ではない。

歴史上、一度も起きたことのない現象が、今、私たちの目の前で起きているのだ。