ヤンキースは遊撃手を欲しているが、そのターゲットは大物FAではなくこの選手!?

ニューヨーク・ヤンキースは、遊撃手を欲している。

ここ2シーズン、遊撃を守ってきたグレイバー・トーレスは、9月半ばに二塁へ移った。昨シーズンもそうだったが、今シーズンも、攻守ともに不調が続いた。ホームランは二桁に届かず、OPSは.700未満。遊撃の守備では、108試合で18のエラーを犯した。遊撃と二塁を守った2019年もエラーは少なくなかったが、38本のホームランを打ち、OPS.871を記録した。

今オフのFA市場に出た大物遊撃手のうち、コリー・シーガーとマーカス・シミエンはテキサス・レンジャーズと契約し――シミエンは、今シーズンに続いて来シーズン以降も二塁を守ることになる――ハビア・バイエズはデトロイト・タイガースに迎え入れられたが、カルロス・コレイアとトレバー・ストーリーは、まだFAのままだ。

けれども、ヤンキースが手に入れようとしているのは、彼らではないらしい。ロックアウトに入る直前、SNY(スポーツネット・ニューヨーク)のアンディ・マルティノは、ヤンキースがレンジャーズとアイザイア・カイナー-ファレファのトレードについて話し合った、とツイートした。そこには、ヤンキースはアンドレルトン・シモンズにも興味を持っている、とも綴ってある。シモンズは、ミネソタ・ツインズからFAになった。

今シーズン、ヤンキースで遊撃手としてプレーした4人が、遊撃出場時に打ったホームランの合計は12本に過ぎず、出塁率とOPSは.313と.678だった。それぞれのスタッツの順位は、ア・リーグの15チーム中、10位と9位と10位だ。カイナー-ファレファあるいはシモンズでは、これらの向上は望めない。どちらも守備は一流ながら、端的に言えば、守備の人だ。