OPS.800以上の外野手とOPS.500未満の外野手を交換。両球団それぞれの狙いは…(宇根夏樹) - 個人 - Yahoo!ニュース
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ブルワーズがレンフローを獲得した理由は、わかりやすい。ライトを守っていたアビサイル・ガルシアは、1200万ドルの相互オプションを破棄
してFAになり、マイアミ・マーリンズと4年5300万ドルの契約を交わした。
今シーズン、ガルシアは、ホームラン29本と二塁打18本、出塁率.330とOPS.820を記録した。

レッドソックスの動きは、そう単純には説明できない。
守備に関しては、ブラッドリーJr.がレンフローを凌ぐ――今シーズン、レンフローは16補殺とともに12失策も記録した――ものの、打撃はレンフローが勝る。
年齢は、ブラッドリーJr.が2歳上だ。レンフローは来年1月に30歳、ブラッドリーJr.は来年4月に32歳となる。
また、このトレードにより、レッドソックスが支払う金額は増えた。ブラッドリーJr.の契約は、2022年が年俸950万ドル、2023年は1200万ドルの相互オプション。
解約金は800万ドルなので、来シーズンだけの在籍でも1750万ドルかかる。950万ドル+800万ドル=1750万ドルだ。
一方、レンフローがFAになるのは2年後。来シーズンの年俸は、800万ドルに届かないだろう。今シーズンの年俸は、出来高を合わせても400万ドル未満だった。

レッドソックスは、この増える支払いの分を、マイナーリーガー2人を得るための金額と考えているのではないだろうか。

デビッド・ハミルトンは、24歳の遊撃手。2019年のドラフト8巡目・全体253位だ。
今シーズンは、A+とAAの計101試合で、ホームラン8本と二塁打19本、打率.258と出塁率.341を記録した。
三塁打11本と52盗塁からわかるとおり、スピードを最高のツールとする。

アレックス・ベナレスは、来年5月に22歳となる三塁手。今年のドラフト3巡目・全体86位だ。
2021年は、プロ入り前の50試合で19本塁打、プロ入り後の36試合で9本塁打を記録した。

ブラッドリーJr.がセンターに入れば、キーケー・ヘルナンデスをセンターから二塁へ移すことができる。
もっとも、その場合、外野は左打者が3人となるので、レッドソックスは、ロックアウト後に右打ちの外野手を加え、ブラッドリーJr.を第4の外野手とする可能性もある。