>>61

むろん私は野球部に関し第三者であり、その件も初耳。それゆえトラブル自体にコメントできる立場も知見も有しない。しかしながら、この動画を見て気になったことはこの動画の主が自ら「取り立て」に来たと述べていることだ。しかも、本人から委任状すら提示していないように見受けられる。周知のように、形式的な委任状の有無にかかわらず、当該行為は弁護士法72条違反の疑いがあると思われる。たしかに「何らの経済的な見返りを得ることなく」であれば同条に抵触しないとも考えられる。だが、その「報酬」如何は直接的なものである必要はなく、実質的・総合的に評価・判断して認定されることになろう。したがって、事実上「報酬」と認められる事情さえあれば、名目の如何を問わず前同条違反で刑事罰に問われる虞があるのである。
それゆえ、筋者らも最近は「取り立て」などという言葉を軽率に用いず、委任状持参のうえ「集金」と称して慎重に行動しているのが常である。その意味では、この動画の主も甘いところがある。また寮で彼に応対したのはマネージャーのようだが、そうした一介の外来者らには今後まともに相手をする必要はない。まして、判例で報道の自由を有すると認定された報道機関ですらないのだから。さらにその際、応対したマネージャーも相手の録画−先方も録画しているのであるから、肖像権の黙示の放棄とも考えられる−、録音等で後日のために証拠を残しておくべきであろう。この機会に野球部も、大学当局ならびに大学の顧問弁護士とも連携して対応策を講じておくべきだ。
一般に狡猾な輩ほど、個人的な問題まで大学や六大学野球連盟に通報し、その弱みに付け込む形での有利な解決を画策しようとするものである。