いや「原型」を知ってないと、今の音楽の面白さも分からないわけだよ
ここはタナソースレでも主張したけど、たとえば、サンプリングの元ネタとして「逆算」したところで、ピンポイントの話にしかならなく
その曲が、音楽全体の中でどういう視点で作られたものであるか、というのは見えてこないわけだ

たとえば、レッチリは、ファンクバンドとして聴いてる人がワン・ホット・ミニットまでは多かったが
「カリフォルニケーション」からはファンクは一つの要素に過ぎず、あのアルバムがイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」を意識していて
「ヒッピー(カート・コバーンの死などから来る)幻想の喪失」という共通のテーマ性があるのは見えて来る

で、実は、Pファンクが台頭した70年代は、フロイドの「狂気」が同じくヒッピー幻想の喪失の上に立った虚無感を描いていたり
ファンクの高揚の裏側には、同じシラケムードの時代背景があることも見えて来る

でも、それはイーグルスやフロイドをファンキーじゃないとして「聴かず嫌い」してたら、レッチの真髄にも迫れないわけだが
たぶん今のリスナーは、そういう人が多いという指摘だな