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■怪しい借金
この年を境にルイーズ・テイラーの羽振りが良くなる。ちょうどブリトニー・スピアーズが落ち目になった年だ。当時のブリトニーはスターとなって20年が経ち、2児の母となり、苦しい状況にあった。
彼女の精神的なトラブルはマスコミの格好の餌食となり、赤ん坊を落としそうになっただの、丸坊主になっただの、絶えずパパラッチから追い回されている状況だったのだ。

同年、ブリトニー・スピアーズの父親、ジェームズ・スピアーズは、娘への成年後見制度の適用を申請して承認を得た。
成年後見制度とは自分で自分の面倒を見ることができない人のために法律で定められた制度である。
こうして、歌手は自分に関する一切の決定権を取り上げられた。銀行口座、仕事、避妊するかどうかさえ、すべてを法務チームやマネージャーのサポートを受けた父親が管理する。
サポートマネージャーのなかにはルイーズ・テイラーのトライスターも入っていた。
ジェームスは以前から顧客だったのだ......しかも、ニューヨークタイムズの地道な調査により、
この時期にジェームズはルイーズの会社から4万ドルを借りたことが明らかにされた。

■恩返し?
娘の後見人になった時点でジェームズはルー・テイラーに借りがあったのだろうか? 絶対にありえない、とルー・テイラーの弁護士は言う。
しかしニューヨークタイムズ紙は、事がそう単純ではないことを指摘し、全米後見協会のアンソニー・パルミエリ会長の言葉を引用した。
「後見人の決定は、被後見人の最善の利益に動機づけられているのだろうか、それとも、彼が借金をしているビジネスマネージャーの利益なのだろうか」と。
要するに、ルー・テイラーは歌手の後見人制度を利用して、あるいは乱用して自分の財産を築いたのだろうか。