「もぅ、いいっすよ先輩…。/////」
「俺が脱げば済む事っすから。あの糞コーチぃ。俺がプロ入りした暁には見てろよぉ…」
虚しく響くシュウの小さな啖呵。プロ入りの厳しさをシュウが知らないわけはないのに…いや、今はそれらについては触れない。
コーチの命令に背けば背くほど場が静まりかえり否が応でも視線が集中する事を察したシュウはラガーパンツを自ら下ろした…。
「……ほぉおー。なかなかのモン持ってるじゃねーかw」
シュウの顔が赤らむ。それを見逃すはずもなく、
「なんだこの陰毛?おい枝毛だぜ!みんな見ろよ!ほぇ〜キューティクル・ケアちゃんとしてんのか?ww俺がタバコで医療脱毛してやろうか?w」
悪辣な追い討ちをかけるコーチ。……だが、
『……(ドックン!っムックン!っドックン!)……』
「……おい……これ……なんかの冗談だろ?!w」
一同が騒めく。そうなのだ。なんとシュウはコーチになじられながら勃起してしまったのだ。
すかさず股ぐらを隠そうとするシュウ。秒でその手を羽交い締めるコーチ。
「こりゃたまげた!!疲れマラなら知ってるが恥ずかしめられておっ勃っちまう野郎がいるとわなw知らなんだ知らなんだww」
『……(もうそのくらいで充分だろっ!!)……』
普段気位の高いシュウにとって、日頃挑戦的にライバル視している先輩たちに自分の痴態を見られる事は堪え難い屈辱だろう。
そんなシュウのやるせなさを思うと俺は目頭に込み上げてくるモノがあった。
『…(みんなも気持ちは同じだろう?チームメイトへのこんな仕打ちを許せるはずがなっ……おや?)』