このような歴史を知れば、なぜ韓国人が従軍慰安婦や徴用工の問題を蒸し返すのか、その心中を理解できよう。

 第1には、韓国はこの問題を冷静な国際情勢判断に基づいて蒸し返しているわけではない。心のおもむくままに日本を攻撃しているだけだ。本来は民衆をなだめて冷静な外交を行うべき政治家や外務官僚も、民衆と一緒になって日本を攻撃している。これでは韓国政府と話し合っても無駄である。

 韓国の民衆が従軍慰安婦や徴用工の問題で盛り上がるのは、心に大きな不満を抱えているからに他ならない。新自由主義路線によって経済は成長したものの、国内に極端な格差が生まれてしまった。それは、左派の文在寅政権が誕生した程度では是正できない。もはや革命でも起きない限り、是正は不可能であろう。それが多くの人をいらいらした気分にさせている。