韓国人がこれほどヒステリックに「日本たたき」を行う背景には、歴代韓国政府が、求心力を高めるために国民に植え付けてきた「日本への憎悪」がある。

 文在寅(ムン・ジェイン)政権もこれを利用して、経済失政への国民の不満を日本に向けさせている。

 筆者が商社マンとしてソウルで過ごした1980年代前半は、50歳代以上の人々には日本時代の記憶が残っており、個人的には日本時代を肯定的に評価する人が多かった。彼らにとって日本は「憧れの地」でもあった。

 まだ若かった私に「日本人のくせに、しっかりしなさい」と叱ってくれた人さえいたのだ。当然、慰安婦や徴用工の事情もよく分かっており、「強制連行」されたとは思ってもいなかった。

 しかし、今や反日教育で育った世代が社会の中核を占め、反日感情が自家中毒してブレーキが利かなくなった。一方で、日本人も戦後の自虐教育で刷り込まれた韓国に対する「不必要な負い目」によって、韓国の嘘八百に反論さえせず受け入れてきた。

 これで韓国の人々は「常に自分たちは正しい」と錯覚した。そして、とうとうデータまで改竄し、官民を挙げて日本を「放射能汚染国」に貶めるところまで来たのだ。