8月までの時点でウォン価値はドル価値の上昇幅に合わせて下がってきた。8月中、ドル価値は2.6%上昇する一方でウォン価値は2.9%下落した。当時でも円(-4.1%)やポンド(-4.6%)に比べて通貨価値はそれほど下がっていなかった。だが、FRBなど緊縮強化と世界景気の鈍化憂慮、貿易収支の赤字幅拡大などで先月のウォン価値は他の通貨に比べてさらに落ちた。対外環境の悪化とともに韓国経済の基礎体力が落ちてウォン安が続いている。

新韓銀行のペク・ソクヒョン研究員は「最近の半導体景気の悪化以外にも半導体を巡る米中葛藤の激化など各種悪材料が重なり、市場参加者がウォンをさらに否定的に見ざるをえない」と話した。

中国元安もウォン相場には負担要因だ。韓国銀行の李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁は12日、「9月に入ってウォン安がドル高よりも更に進んだのは事実」としながらも「ウォンは人民元のプロキシ(proxy・代理)通貨としてもみられており、中国が悪化すれば貿易でこのような問題が発生する」と説明した。