(続き)

先ほども言ったけれど、歯は再生が効かない。
このように、失敗したらそれまでなんだ。
だから、不親切であろうと、腕が良いなら、やはり最初の歯科医に戻ろうと思うのです。
その人と友達になるわけでも結婚する訳でもない。
一本しか無い歯を守る為なら、そのくらい我慢するってもんです。
店内の美しさに騙されるほどの問題じゃないんだ。

でも、このジブリを全面に利用した素人歯科医は、
腕もダメなら人間もダメ。
間違いが許されない貴重な財産をいじる資格を与えるならば、
こんな風に被害者が出ないように、
もっともっと基準を厳しくして欲しいものだと思いました。

やってもらった患者が納得していないなら、
納得するまでカウンセリングをしたり、
なんとか笑顔に戻るように最善の努力をしたりするものじゃないのかと、
とにかく自分のやったことの言い訳でもするような始末。

お話しにならない相手なので、不運として、家に帰りました。

神経はそのまま、依然、保って生きています。それだけでも幸いだと思うようにしています。

ファンの方が紹介してくれた、「エド日本橋歯科」。
あまりにも凄いHPに、前回折れた時にもの凄く勇気を頂き、救われたものでした。
とにかく凄い。
前歯を折った場合の治療が何パターンも紹介されており、
折れた破片をお持ちの方はこちら、、、と、まさに私と同じ場合の治療も書いてありました。
しかも顕微鏡を使いながら接着するので、精密に接着出来ます、とも。

また、私は神経に達していませんでしが、接していた場合、世の中の歯科医の殆どは神経を抜くでしょう。
しかしエド日本橋歯科は、神経に達していたとしても消毒のみで再び接着し、
その後神経が炎症を起こすこと無く、無事に再生に成功したと書いてありました。
必ずしも、みんな成功するとは限らない。
しかし、炎症してやはり無理だとわかってから抜くのでも決して遅くはない。
神経を抜くというのは、命を抜くのと同じ。それを軽視している歯科医の本当に多いこと多いこと。

可能性があるかぎり、ギリギリまでその可能性に賭けてみる。
そんな歯科医が良い先生だと私は思います。
まだまだやりようがあるのに、健康な歯を簡単に神経を抜こうとする歯科医が本当に多い。
その場合、私は一旦考えます、と帰りますね。

というわけで、前回の私がいかに幸せだったか。
今痛感しております。
そしてこの一ヶ月、その割れ目は何故か殆ど消え去り、よって心の傷も癒え、
折れたことをすっかり忘れてしまったかのような平穏な日々が、奇跡だったことを、
今、実感しています。

ニコッと笑えば、ヒビが入った前歯がキラリ。いびつになった前歯がキラリ。
いつかは差し歯になるしかもう道はないと、覚悟を決めなきゃいけなくなりました。

(続く)