人間はメリークリスマスと謎の言葉をいいながらみんなに袋を渡します
グレイシアの袋には山のようなキャンディ
ドレディアのはスキンケアと書かれたクリーム
ハッサムのは包丁セット
アーケンとイーブイのも山のようなお菓子です

渡し終えた人間は罰が悪そうにタブを見ました。解ってるよ、だから…と手を振るタブですが
グレイシアがキャンディ何袋かをタブンネの手元に投げました。それに続くようにアーケンとイーブイもお菓子をタブの前に並べます
ドレディアもクリームをタブのガサガサの肉球に塗り、ハッサムも包丁を出しますが人間に止められてました

自分にもプレゼント。そんな思い遣りにタブは溢れる涙を堪えることはできませんでした
タブはグレイシア達に笑顔で礼をしましたがグレイシアだけはそっぽ向いてネクタイもみあげをいじくってました

その後ハッサムが運んできたシチューはとてもおいしく、ごみばかり食べてきたタブの舌に優しく染み入ります
スプーンをドレディアに使い方を教えてもらい、口の周りベタベタにしながらがっつくアーケンやイーブイに悪いなと思いながらも食べ続けました
グレイシアのもみ上げでスプーンを使うという離れ業にタブは見惚れてしまい、怖そうだけど優しくてかっこいいお姉さんと尊敬の眼差しを向けました

そんな幸せな時間ですがバンバンという音が。周りは誰も気づかないのか手や口を止めません
タブは自分だけ聞こえるのかと背後を振り替えると 雪の降る中ベビンネを抱き、頭に雪を積もらせたママンネが涙ながらこちらを見ていました

タブは同族なので図々しいのを承知で人間に「ミィ」と呼び掛けましたが

「無視しろ。屋根の雪が落ちただけだ」

と言い放ちました。ほんとにみんな何も無いように無視しています
ガラス越しからも聞こえる
「おねがいじまず!!!ベビちゃんと私も助けでくざさいミィ!!どうしてそのタブンネだけ中に入るのよ!私はママなのう!!」
と言った叫びも
タブは耳を塞ぎたくなりました。これだけ騒いでも皆は何事も無いよう食事を続けます
「ミィアアアア!ミギュアアアア!」バンバンバン!!

「今日はずいぶん粘るなあ」
人間がようやく迷惑そうな顔をするとグレイシアがスプーンを置き部屋を出ていきました