二階に向かう途中ママンネはずっと俯きながら歩いていた。

ママンネは二階の部屋に入ると「ミーーッ!ミーーン!!」と叫ぶ。
大方パパンネを探しているのだろう。
「ミッ!?ミッミ!?ミッヒィ!」
ママンネは少しパパンネを探して、俺の方に振り返る。
だが俺の横にルカリオがいたことに驚き、震え始めた。

「バレットパンチだ!」
ルカリオは俺の指示を聞くと、凄まじいスピードでママンネの目前に迫り、何発ものパンチを叩き込む。
「ミ"ゥッ!」と小さく鳴き倒れこむママンネ。
「ミ"〜…ミ"〜…」と呻いている。
インファイトと違い抜群ではないし威力も低い。
その上ルカリオ自身も手加減しているので、意識を奪う程ではないが、動きを奪うには十分だ。

そんなママンネを先ほどのパパンネと同じように四肢を固定してやる。
「ミッ!ミッミフーッ!フーッ!!」
ママンネは果敢にも固定された四肢をガタガタ動かし、歯を剥き出しにして威嚇している。
だが俺は、そんなママンネにあるものを見せてやった。

「…、ミ?ビャーーッ!ミ"ーーッ!ミ"ミ"ミ"ィーーッ!!」
ママンネは一瞬ポカンとしたが、直ぐに騒ぎだした。
そう、先程の卵の破片だ。
俺にはポケモンの卵の違いは分からないが、そこは母親。
これが自分の赤ちゃんになるはずのものだったと理解している。

「ミ"ィーーッ!!ミ"フーッ!!」
より一層強く暴れ、俺を敵視するママンネ。
だが、俺はそんなママンネの前面の毛を電動カミソリで刈る作業に移る。

それにママンネは「ミ"ッ!?ミ"ギーっ!」と
抵抗する。
♀だし、恥ずかしいのかな?

そして前面の毛が刈り終わる頃には「ミャゥ〜ン…」と涙を流して悲しそうに泣いていた。

悲しむ暇なんて与えない。
次に俺はカンナを手に取り、ママンネのお腹にあてがった。

「ミッ…?」
ピタッと動くのを止め、変わりにガクガクと震え始める。

そんなママンネにニッコリと微笑みかけ、カンナを引いた。
「ミ"ャゥア"ーーッ!!」
と目をカッと見開き、鬼の形相で叫ぶママンネ。