二枚目、三枚目と、削る旅に「ミ"ギャゥッ!!」「グビャァーーッ!」と叫びを上げる。

これを続けていくと、大体一匹のママンネから20枚程の肉が取れるのだ。
尤も、最後の方になるとその叫びも「ガバッ!ガフッ!!」と、最早声になってもいないのだが。

後はこれを軽く燻製にして、盛った野菜に乗せれば「タブンネ生ハムのサラダ」の出来上がり。
一皿400円と、かなりお得です。
ちなみに、+50円で一枚ハムを追加できる。

「カフーッ…カフーッ…」
おっと、すっかりお腹回りがスッキリしたママンネはまだ生きてるな。
♀は♂よりも頑丈とはいえ、こうなったらもう最期を待つのみだ。

このママンネの耳や顔の肉、背中などはまた別の料理に使えるので保存しておこう。

「ピッピーッ!」
ん?どうしたんだいピクシー。
お、どうやらウチで人気のサービスを注文したお客様がいるようだ。
ついでだからそれも紹介しようかな。

「お待たせしました。」
俺は店の入り口にいる男性に声をかける。
「いえ、とんでもないです。」
「本日はいかがなさいましょう?」
「生きのいい子供を二匹お願いするよ」
「かしこまりました。では、エレベーターで三階に上がってお待ちください。すぐにお持ちします」
そんな会話をし、タブンネ部屋に入る。

「ミッミィ!」「ミピッピィ♪」「ミャゥ!」「ミュ〜ッ♪」
さて、生きのいい子タブンネは…
「ミッミッ!」「ミーッ!」
お、あれがちょうどいい。

先程のママンネ、パパンネの子供だ。
おいかけっこをして遊んでいる。
ちょうど二匹だし、元気一杯だ。

「君たち、ちょっとおいで」
「ミィ?」「ミャゥーッ!」
俺が声をかけると、片方は可愛らしく小首を傾げ、もう片方は遊びを邪魔せれて怒ったのか、膨れっ面で唸った。

そんな二匹を優しく抱き上げて、三階へ連れていく。
早く処理したいからね。