人のものと似た便を出す動物種に、イヌ・ネコ・サル・ウシ・ウマなどがある。クマなどではより液体のような便をする。これらとは異なった特徴の便をするものに、ウサギやヤギ、シカなどがあり、いずれも固形物状の糞をする。ウサギは円盤状、シカは楕円形とその形にも特徴がある。草食性の昆虫も多くがペレット状の糞をする。

糞は単独で存在するとは限らず、ある程度固まって排出されることが多い。そのまとまりを糞塊(ふんかい)という。例えばカモシカは両手の掌いっぱいくらいの糞塊を作る。個々の糞ではシカとカモシカの区別は非常に困難であるが、糞塊があればそれはカモシカと判断できる。これはシカが歩きながら糞をするのに対して、カモシカは立ち止まって一気に糞をするためである。

なお、鳥類・爬虫類・昆虫の糞の中に白い粘液が混じることがあるが、これは尿である。彼らはアンモニアを尿酸の形で排出するため、糞の中にそれが区別できる。


詳細は「便の色・尿の色」を参照
人間の便の色は、通常時の場合は黄土色から茶色のあいだで、これは胆汁によるものである。人の大便の茶色のもとは胆汁中のビリルビンが腸内細菌により最終的に代謝され生成されたステルコビリンによるものである。摂取した食物の種類、体調などにより、色調の濃淡に変化を起こす。食生活も関係しており、一般に肉食など動物性タンパク質のものを多く食すると褐色がかり、反対に穀物、豆類、野菜類を多く食するとpHの関係で黄色がかる。

黒色の便(特にタール状のもの)は上部消化管(胃 - 十二指腸)での出血を示唆し、出血性潰瘍もしくは癌を疑うべき所見である[* 2]。肉眼的に赤い血液が確認できる便(血便)は下部消化管(大腸以下)での出血によるものであることが多い。胆道閉塞の結果として胆汁の分泌量が少ないと、白っぽい便が出ることもある(その前に黄疸等の症状が出ることも多いが)。この場合は胆汁の脂肪親和作用が得られないため脂肪便となることが多い。また、ロタウイルスなどの感染症では白色の下痢が特徴である