艦国志における戦い
葉鍵(ようけん)の乱

北方の蛮族である栄郎夏(えろげ)の李威風(りいふ)と紀井(きい)が角国内に侵入、惰眠を貪っていた角軍は為す術もなく敗退を重ね古見渓も奪取されてしまった。
これが角王朝に対する本格的な反乱の始まりであり、李威風と紀井はそれぞれ葉と鍵を旗印としていたことから葉鍵軍と名乗った。
古見渓には薄本教の総本山である美具祭塔(びぐさいとう)があったが、葉鍵軍の侵略によって東館の半分が焼失したと言う記録が残っている。
葉鍵軍の侵入は反王朝勢力に決起を促し群雄割拠の時代となり、同人三族の大陸侵入と御三家国の独立に繋がる。その中で葉鍵軍は少しずつ勢力圏を失い、
古見渓を追われた後にトドメとばかりに謙介の討伐を受けて大陸から駆逐された。

演義では第一回「角皇帝乱を鎮めんとして勅を発し、謙提督葉鍵を討ち功を立つ」で謙介のデビュー戦の噛ませ役というぞんざいな扱いを受けている。
一方で正史には「葉鍵伝」で詳しく記述されており、「野蛮人とされた栄郎夏だが葉鍵の勢力は高度な文化を持ち、大陸に影響を与えた」と評されている。
それを裏付ける証拠として東国の夢時空遺跡から、李威風が崇拝していた栄郎夏の女神「摩留千(まるち)」と思われる絵が発掘されている。