続き


 『魔法少女たち』のPV映像は、このアニメ企画を商業ベースに乗せる上でとっかかりとなる意味でも、とても重要な位置付けだった筈でしたが、少なくとも私宮尾は、そこから感じ取らざるを得なかった山〇寛氏の無気力さによって、もう既に『魔法少女たち』という企画は終ったのだと判断しました。
 演出家としての実力、もとい、気力がまともに伴いもせずに、多額の制作費の工面を呼び掛けてしまったにも関わらず、これに応じたファンに対して、謝罪の一つもまともにできない程度の彼の演出家としてのプライドこそが偽物であり、これは彼が予てから批判対象としてきた筈の、正に日本アニメ業界の腐敗の一部や、或いは、具現そのものに過ぎなかったという、私宮尾の主観による幻滅の話です。

 翻って、私宮尾は京アニ放火大量殺害事件の悲劇を、生涯、忘れたくても忘れられないでしょう。
 又同時に、その心の動揺から前後不覚になって他人の美辞麗句に希望の全てを易々と委ね切ってしまった自らの精神的な弱さと失敗とこれによる教訓とについても、一生涯、忘れたくても忘れられないでしょう。
 全ては私宮尾の心の弱さに起因した失敗でした。


 逆に、私宮尾の傷心に無上の癒しと渇とをもたらしてくれたのは、図らずも、他でもない、あの京都アニメーションの悲劇の犠牲者の一人の、とある背景美術担当のアニメーターの方が遺された【進みたい表現から、逃げない!】(※参照映像
https://youtu.be/aaXRj8sNukw

)という言葉でした。
 加害者の一人に他ならない私宮尾が、大先生であると同時に被害者に他ならない彼女から救われてしまっていたのでは、てんで話になりません。
 私宮尾は、そんな現時点の私自身が憎くてたまりません。
 だが勿論、そのままの自分でい続ける気も、さらさらありません。

 私宮尾は、京アニ放火大量殺害事件を生涯、背負い続けながら、自分の道を自分の力で進みます。

(2021年9月初旬に執筆)

#クラウドファンディング #魔法少女たち
#京都アニメーション #山〇寛

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