■「僕の悪口を言っている」
 同年夏から、小田原の合宿所「小池工房」で“修業”が始まったといい、

「数人いた内弟子は、週に2回ほど通って作品を作っていったのですが、その間、小池さんはめいめいに『保証金』を要求しました。いわく“途中で投げ出さないため”また“部屋を汚されるおそれもあるから”とかで、お金はデビュー時に返金するとのことだった。金額は100万や500万などまちまちでしたが、『いつでも返金する』との覚書を書いてもらった人もいます」

 数カ月の指導を経て出版社に持ち込んで“卒業”となるのだが、約束は履行されなかった。

「保証金の返還を求められた小池さんは『作品が掲載されてからだ』『次は君の番だ』などと説明するのですが、戻ってこない。いくら催促しても『もちろん返す』と繰り返すばかりで、挙げ句、電話を着信拒否にされてしまった人もいるのです」

 まるで自身の劇画らしからぬ振舞いに、ご本人いわく、

「小池書院の破産は、スローランディングでしょうね」

 としながら、

「保証金といっても預かったのは30万円くらいで、一部の人には返している。作品を完成できずにいなくなった人が、僕の悪口を言っているんですよ」

 そう反論するのだが、先の関係者は、

「小池さんは近年、金銭トラブルが相次いでいます。07年には作品の著作権を二重譲渡したとして知人から裁判を起こされ、一審で2億円近い損害賠償を命じられて現在控訴審が続いている。また一昨年には自ら募った『アニメファンド』への出資をめぐり、女性から700万円余りの返還請求訴訟を起こされています。自ら晩節を汚しているのです」

 不朽の名作の主人公・拝一刀よろしく、まさかご自身が浮世をさまようことになろうとは……。