日本と中国では他人とのコミュニケーションの方法や、その態度において大きな違いがある。たとえば日本人は相手との距離感を大切にしつつ、お辞儀をしたり、謙遜したり、微笑みを見せたりなど、相手が不快な思いをしないよう配慮しながら他人と接するのが一般的だ。
 
 このような日本人のコミュニケーション方法は、日本を訪れた中国人にとっても快適に感じることもあるようだが、中国とはあまりに違っていて、面食らうことも多いようだ。
 
 中国メディアの今日頭条はこのほど、日本を訪れると「最初の数日は日本人の礼儀正しさを気持ちよく感じるが、その後はちょっと煩わしく感じてしまう」と主張する一方、日本社会は「礼儀」や「ルール」を大切にするからこそ秩序があるのだと論じている。
 
 記事は、日本を訪れた中国人旅行客の手記として、「中国国内にいる時から、常に時間とルールを守り、礼儀を尽くし、公共道徳を意識して暮らしている自分にとって、日本を訪れると虚栄心が満たされる思いがする」と主張。

 だが、中国でどれだけ意識して礼儀正しく生きていても、日本を訪れると「その生き方が日本ではごく当たり前の水準」であることを痛感させられると紹介した。
 
 続けて、中国人の立場からすれば「日本人の礼儀はあまりに形式的すぎる」と感じられるとしつつも、日本では礼儀が欠けていることは許されないことであり、ルールを守れないことは軽蔑されることであり、他人に迷惑をかけることは恥とみなされると指摘。

 日本の礼儀は形式的すぎるうえ、ルールも非常に多いものの、それによって日本の社会は秩序正しく保たれているのだと論じた。
 
 日本と中国ではルールに対する考え方が大きく異なる。日本ではルールは守るものと考えられているが、中国ではルールとは「抜け道を考えるべきもの」という認識もある。

 中国人が日本のルールや礼儀を煩わしく感じてしまうのも無理はないが、記事も指摘しているとおり、日本社会が円滑に回るためには非常に重要な要素だと言えるだろう。(編集担当:村山健二)

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