ベトナム戦争に関する展示で世界的に知られる同国南部ホーチミンの「戦争証跡博物館」に、平和への願いを込めて日本とベトナムの人々が共同で制作した壁画が完成、5日にお披露目された。

 戦争で使われた枯れ葉剤の影響とみられる結合双生児として生まれたグエン・ドクさん(36)も制作に参加。「このプロジェクトが博物館を訪れた世界中の人に希望を与えることを願っている」と話している。

 制作を企画したのは大阪府の中学校教頭、内本年昭さん(45)。2009年に戦争証跡博物館を訪れたことがきっかけで、戦争や枯れ葉剤の被害を日本の子どもたちに伝える活動を開始。ドクさんを日本に招いて講演してもらうなどの取り組みをしてきた。

 博物館との交流の中で、館内に平和をテーマにした壁画を描く案が浮上。今年7月、支援者と共に制作に着手した。(ハノイ共同)

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ベトナム南部ホーチミンの「戦争証跡博物館」に完成した壁画=1日(共同)
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グエン・ドクさん