【台北=田中靖人】中国で対台湾政策を主管する国務院台湾事務弁公室の馬暁光報道官は5日、中国当局が台湾への留学を規制し始めたとの台湾メディアの報道について、「事前に注意を促すのは正常な職務の遂行だ」と述べた。中央通信社が伝えた。

 規制が事実であれば、蔡英文政権への新たな圧力の可能性がある。

 複数の台湾メディアは、福建省の当局が、9月から台湾の大学に入学予定の学生に対し「厳しい両岸(中台)情勢」を理由に台湾行きを許可しなかった、とのネット情報があると報じた。北京や江蘇、湖北両省にも似た事例があるという。

 馬氏は、地方当局を擁護する一方、台湾に留学するかどうかは「学生と親が決めることだ」とも述べ、一律の規制ではない可能性も示唆した。

 台湾では2011年から大学や大学院への中国からの留学を開放している。

http://www.sankei.com/world/news/170805/wor1708050023-n1.html

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中国国務院台湾事務弁公室の馬暁光報道官=北京(共同)