「ヤンガリー菓子(韓国で人気の窒素入り菓子)を食べた子どもの胃に穴が空いたそうだけど、窒素コーヒーや窒素アイスクリームは大丈夫なの?」

 「私なら絶対に食べないわ」

 今月5日、ポータルサイト「ネイバー」の子育てママ向けコミュニティーサイトにはこんな書き込みが寄せられた。先ごろ小学生が「ヤンガリー菓子」を食べたところ胃に穴が空くという事故が発生し、他の窒素入り食品の安全性について懸念の声が高まっているのだ。

 代表的なのが「窒素コーヒー(ニトロコーヒー、ドラフトコーヒー)」。これはコーヒーに窒素を注入し、窒素とコーヒーが分離する過程で生じる泡を楽しむ飲み物だ。黒ビールの質感に似ているということで最近、オフィス街を中心に人気を集めている。

 現在はトゥーサム・プレース、スターバックスなど韓国の主なコーヒーチェーン店で販売されている。トゥーサム・プレースは今年4月から全国の800店舗で窒素コーヒー「ニトロ・コールドブルー」を販売している。

 スターバックスも全国の105店舗で、イディアコーヒーも全国の2000店舗で販売中だ。

 コーヒーチェーン各社は今回の騒動について「コーヒーに入っている窒素は気体の状態であり、液化窒素を常温で気化して使う『ヤンガリー菓子』とは異なる」と説明した。

 「ヤンガリー菓子」は、ボール状のスナックの上にエアホースで液体窒素をかけて急冷したものだ。保健当局は今回の事故について、常温で急速に気化する液体窒素が液体の状態でそのまま残っていたために発生したとみて調査を進めている。

 窒素コーヒーはすでに気体となっている窒素を注入するため、液体の窒素に接する危険はないという。

 最近子どもたちの間で人気を集めている窒素アイスクリームの専門店も「ヤンガリー菓子とは製造過程や方法が全く異なる」と釈明に乗り出した。

 ある窒素アイスクリームの関係者は「窒素アイスクリームは1分30秒の製造過程で窒素が全て気化してからお客様に提供しているため、人体に害はない。実際に窒素アイスクリームで事故は一度も起きたことがない」と話した。

 食品医薬品安全処は「液体窒素を含む食品添加物の使用実態を点検し、管理を強化する予定」と説明した。

李恵云(イ・ヘウン)記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/08/06/2017080601531.html