日本が議長国を務め、年内開催を目指している日中韓サミットについて、日本政府が8月下旬の開催を打診したところ、中国が応じなかったことが7日、分かった。複数の政府関係者が明らかにした。

 7月開催を模索した際も中国は拒否していたが、同月8日にドイツで開かれた日中首脳会談で早期開催で一致したことを受け、改めて開催を打診していた。

 日中韓サミットに関しては、河野太郎外相も7日、マニラで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)と日中韓3カ国の外相会議で「日中韓の安定した協力関係はASEANプラス3における協力強化にも有益だ」と述べ、年内開催への協力を呼びかけた。

 しかし、中韓両国の外相からは「特に発言はなかった」(外務省筋)という。

 中国が難色を示す背景には、秋に最高指導部の人事を決める5年に1度の共産党大会を控えていることがあるとみられる。

 政府は継続的に中国側に日中韓サミットの日程案を打診していく方針だが、9月には中国のアモイで新興5カ国(BRICS)首脳会議が予定されており、10月以降の開催が濃厚となっている。

http://www.sankei.com/politics/news/170808/plt1708080002-n1.html

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ASEAN日中韓外相会議であいさつする河野外相。左は韓国の康京和外相、右は中国の王毅外相=7日、マニラ(共同)