各地へ旅行する際、どうしても気になるのが現地の治安だ。いくら魅力的な風景やおいしいグルメがたくさんあったとしても、「あそこは治安が悪い」と聞くと足も遠のいてしまう。中国メディア・今日頭条は5日「中国人にとって、最も安全な旅行先の国」ランキングを紹介する記事を掲載した。
 
 記事が紹介したのは、中国の大手旅行予約サイト携程(Ctrip)が先日発表した「中国人観光客が最も安全だと思う旅行目的地トップ10」ランキング。投票には数千人が参加したとのことである。
 
 このランキングで3位に入ったのは、シンガポールだ。記事は「シンガポールはこの数十年、スリや強盗などの犯罪率が非常に低い。そして全国民による対テロ訓練や反テロ部隊増強などテロ対策に力を入れており、安全感が高い」と評している。
 
 2位に選ばれたのは、日本である。ある上海人観光客が「日本国民の大部分はモラルが高い。タクシーに携帯電話を落とし、その場で20分待っていたらドライバーが持ってきてくれた。そしてスリや強盗の事件がとても少ない。地震は多いが、観光客が被害に遭うことは滅多にない」と語ったことを紹介した。
 
 そして栄えある1位に輝いたのは、なんと中国。中国人に聞いたランキングで自分の国が入るのは不思議な感じがするが、そんなことは気にしない。記事は「専門家が、中国旅行の安全さはすでに世界をリードするレベルに達したと語っている。

 大都市の駅では安全検査が普及しており、人気の観光地でも警察官が秩序の維持に努めている。中国人だけでなく、世界の観光客も中国は安全だと認識している」と解説している。
 
 ランキングではこのほか、ニュージーランド、アイスランド、オーストラリア、スイス、オーストリア、スウェーデン、UAEがトップ10入りしたようである。記事は「北欧やオセアニア、アジアの先進国を、中国人観光客は安全と認識しているようだ」とした。
 
 確かに中国は比較的治安が安定しており、夜中の独り歩きでなければ恐怖を感じることも少ない。とはいえ、このランキングに中国が入っているのは、日本人の感覚からするとやはり不思議だ。

 中国のネットユーザーからも「中国人が中国を安全と評価するのは、客観的と言えるのか」、「中国人が中国を選ぶのは義務感からだろう」といった感想が出ている。(編集担当:今関忠馬)

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