仙台市で開かれた「仙台七夕まつり」の会場で北朝鮮による拉致被害者らの早期救出を日本政府に求めるための署名活動を行った拉致被害者家族会らは8日、仙台市の稲葉信義副市長らを表敬訪問し、救う会宮城の安藤哲夫会長(69)が「教育の中にオールジャパンの問題として取り入れ、啓発していただきたい」と求めた。

 北朝鮮に拉致された増元るみ子さん(63)=拉致当時(24)=の弟で、家族会元事務局長の増元照明さん(61)は、若い世代に問題の認識が広まっていないと指摘。

 その上で、「被害者の人権が奪われ家族の絆も壊された。子供たちの心を育むという点で進めていっていただければ」と述べ、教育現場での啓発を求めた。

 稲葉副市長は「今後の日本を背負う世代に、拉致問題という厳然とした事実、解決されないでいる事実を伝えていく」と応じた。

 七夕まつりの会場での署名は、6〜8日の3日間で、前年より712筆多い計6028筆が集まった。救う会は、署名が入った拉致被害者らの早期帰国を求める書面を近く安倍晋三首相に提出する。

http://www.sankei.com/region/news/170809/rgn1708090042-n1.html