【8月10日 時事通信社】現代のモモンガのように樹木から滑空したとみられる初期哺乳類の化石が、中国遼寧省と河北省の約1億6000万年前(ジュラ紀後期)の地層からそれぞれ発見された。

米シカゴ大と北京自然博物館の研究チームがいずれも新属新種に分類し、9日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。皮膚が膜状になった「飛膜」があり、滑空する初期哺乳類の化石では最古という。

滑空する哺乳類の化石は中国・内モンゴル自治区の約1億2500万年前(白亜紀前期)の地層からも見つかっていたが、大幅にさかのぼる。

ジュラ紀や白亜紀は恐竜が主役の時代とみられているが、研究チームは初期哺乳類もさまざまな環境に適応して繁栄していたとの見方を示した。

今回化石が発見された初期哺乳類は、現代のモモンガやムササビ、コウモリの直接の祖先ではなく、絶滅した系統に当たる。

ジュラ紀は針葉樹などの裸子植物が多かった時代で、歯の特徴から主に草食だったと推定された。

http://www.afpbb.com/articles/-/3138765