米証券取引委員会(SEC)は中国の投資会社、重慶財信企業集団によるシカゴ証券取引所の買収について承認採決を延期することで、政治的に厄介な問題をひとまず回避した。

9日に期限を迎えたSECは、買収案を見直す方針を示し、承認の是非についての採決は後日行う可能性を明らかにした。

これは買収承認を勧告したSECスタッフの意見を事実上覆す予想外の発表だった。

SECの複雑な体系では、委員らは米国の取引所に関する決定でスタッフの意見を却下することができる。

SECは9日付のシカゴ証取への書簡で、スタッフによる買収承認勧告は追って通知があるまで停止されたと説明した。

この買収を巡っては、議会メンバーから反対意見が上がっており、トランプ大統領も昨年の選挙戦中に批判していた。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-08-09/OUFWWE6JIJUU01