安倍晋三首相は31日、英国のメイ首相と東京・元赤坂の迎賓館で会談した。両首脳は共同記者会見に臨み、安全保障や経済分野での協力拡大を盛り込んだ共同宣言を発表。北朝鮮の核・ミサイル開発を踏まえ、朝鮮半島の非核化や国連安全保障理事会の制裁決議の厳格な履行に向け、関係国と協力していくことが柱だ。

北朝鮮が日本上空を通過する弾道ミサイルを発射し、挑発の度を高めていることを受け、共同宣言では「世界が脅威に直面している」と強調。東・南シナ海への海洋進出を強める中国についても「現状変更を試みるいかなる一方的な行動にも強く反対する」として、英国空母の展開など、アジア太平洋地域への関与強化を歓迎した。

このほか、(1)自衛隊と英軍の共同演習の定例化(2)防衛装備品の共同開発や技術協力の強化(3)2020年東京五輪を控えテロ対策やサイバーセキュリティーでの協力強化−などを盛り込んだ。

経済では、英国の欧州連合(EU)離脱後を見据え、日英自由貿易協定(FTA)交渉を念頭に「新たな経済的パートナーシップの構築に速やかに取り組む」と打ち出した。

メイ氏の来日は昨年7月の就任後初めて。北朝鮮制裁をめぐり、日本は新たな国連安保理決議に石油輸出禁止を盛り込むことを視野に入れており、首脳会談では、常任理事国の英国の協力を取り付けたい考えだ。

また、首相は英国のEU離脱に関し、英国に拠点を置く約1000社の日系企業への配慮を要請した。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2017083100814&;g=prk


中国に役割求める、日英首脳が一致 北朝鮮問題を協議

[東京 31日 ロイター] - 安倍晋三首相は31日、英国のメイ首相と都内で首脳会談を行い、北朝鮮情勢を巡って中国にさらなる役割を求めることで一致した。

両首脳は、北朝鮮に対する圧力を強化していく考えを共有し、安全保障面での連携を確認。経済分野でも、これまでの投資・貿易関係を土台としつつ、両国関係を発展させていく方針を示した。

安倍首相とメイ首相が会談後の共同記者会見で成果を公表した。

安倍首相は、北朝鮮情勢などを念頭に、英国のアジア太平洋地域への関与強化を歓迎。メイ首相も北朝鮮の挑発行為を「未曾有の脅威」と位置付け、ミサイル発射を繰り返す同国を厳しく非難した。

両首脳は、北朝鮮に関して「相当な時間を割いた」(安倍首相)という。

日英両政府はまた、「安全保障協力」と「繁栄協力」に関する共同宣言をそれぞれ発出した。安全保障面では、朝鮮半島の非核化に向けて両国が協働することを明記する一方、貿易・投資分野では閣僚による新たな枠組みを設けることなども盛り込んだ。

http://jp.reuters.com/article/may-abe-prsser-idJPKCN1BB1EK


英空母、南シナ海派遣へ 日英首脳会談、北朝鮮非難も

共同宣言では、「今後あり得る英国の空母の展開」について「アジア太平洋地域への英国の安全保障面での関与の強化を歓迎する」と明記。日本が「共同演習のため自衛隊の人員、航空機、艦艇を英国へ派遣する機会の可能性を検討する」とした。

英海軍の史上最大級の新空母クイーン・エリザベスは、2020年に運用開始の予定だ。日本政府関係者は「英海軍は空母を中国が海洋進出を強める南シナ海に派遣し、日本や米国との共同演習などを通じて牽制(けんせい)する」と説明。

米軍による「航行の自由作戦」に参加する可能性もあるという。英国としては、海軍力の象徴である空母を派遣することで、欧州連合(EU)離脱後の孤立化を避け、アジア地域への関与をアピールする狙いがあるとみられる。

http://www.asahi.com/articles/ASK8066B8K80UTFK010.html

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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170831-00010004-houdoukvq-pol