河野外務大臣は、NHKの日曜討論で、北朝鮮が今後も挑発行動を改めない場合には、各国の北朝鮮労働者の数を減らすなど、さらなる制裁措置を盛り込んだ国連安保理決議の採択を目指す考えを示しました。

この中で河野外務大臣は北朝鮮への対応について、「北朝鮮が核やミサイルの開発に使っている資金源をきちんと押さえようと思っている。先月、中国もロシアも賛成して国連安保理で通った制裁決議なので、まず、各国が全面的に履行することがスタートだ」と述べました。

そのうえで河野大臣は「次の制裁もテーブルの上に乗っている。北朝鮮から各国に出ている労働者の数をさらに減らしていくことも検討の対象になる」と述べ、

北朝鮮が今後も挑発行動を改めない場合には、外貨を得る目的で各国に派遣されていると見られる北朝鮮の労働者を減らすなど、さらなる制裁措置を盛り込んだ安保理決議の採択を目指す考えを示しました。

また、河野大臣は北朝鮮への石油の輸出禁止について、「選択肢としては最後に近いものだ。石油はミサイルを飛ばすためだけではなく、国民生活にも関わる。止めるには中国とロシアが同意する必要がある」と述べました。

さらに河野大臣は「北朝鮮が決断すれば核実験ができるような準備状況にある。ただ、核実験をやれば中国、ロシアも『次なる制裁に』となっていくだろう」と述べるとともに、今月9日の北朝鮮の建国記念日に向けて最大限の警戒監視態勢を維持する考えを示しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170903/k10011124261000.html


外相「北朝鮮労働者削減も検討対象」 追加制裁で

河野太郎外相は3日午前のNHK番組で、北朝鮮による弾道ミサイルの発射を受け「北朝鮮の労働者がたくさん海外に出ている。今後、人数を減らしていくことも検討の対象になる」と語った。

国連安全保障理事会での追加制裁をめざす考えを明らかにした。8月5日に採択された決議では、労働者の新規雇用は禁止されたが、既存の労働者は制限されていない。

石油の輸出禁止については「最後の選択肢に近い。石油はミサイルを飛ばすためだけでなく、北朝鮮の国民生活にかかわってくるものだ」と述べた。「石油は中国とロシアに依存している。この両国が制裁に同意する必要がある」とも語った。

北朝鮮が建国記念日である9月9日前後に核実験に踏み切る可能性に関して「9月9日を頭に置きながら最大限の警戒をしている」と語った。

https://www.nikkei.com/article/DGXLASFK03H0W_T00C17A9000000/