北朝鮮が日本上空を通過するミサイルを発射し、さらに核実験を強行しているが、この地域の将来を左右する二つの大国は、いずれも日本に対して冷淡なようだ

中国国営テレビのニュース番組は、北朝鮮情勢よりも3日から始まった新興5カ国(BRICS)首脳会議を大きく報道し、ミサイルの日本上空通過などはごく小さな扱いだ。

もともと中国は「日本は北朝鮮の脅威を誇張して、自国の軍事力を拡大しようとしている」と主張。むしろ北朝鮮を擁護しており、日本の懸念などどこ吹く風だ

日本の頼みの綱は米国だが、こちらは米南部テキサス州を襲った大型ハリケーン「ハービー」の被害で手いっぱい。トランプ大統領は被災地で懸命に復興をアピールしている。北朝鮮などは、かつてのソ連のように恐るべき敵ではないのだろう

韓国は相変わらず慰安婦や徴用工問題を持ち出し、日本とのぎくしゃくした関係が続く。こうなると、いざという時に日本が頼める相手は結局、自分自身しかいない

国際社会の現実を見るたび「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼」して作られたという憲法9条の空文化を痛感せざるを得ない。こうして嘆息する間もなく、今度は中国公船が、尖閣諸島周辺海域の領海を荒らしに現れることだろう。

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