10月1日、中国の68回目の国慶節(建国記念日)に、中国版『AKB48』といわれる『SNH48』が、中国の愛国歌である『歌唱祖国(祖国を歌い上げる)』をカバーしたミュージックビデオ(MV)を発売した。

このMVのなかで、メンバーは中国の国家カラーである真っ赤なドレスで登場し、日本のファンからは「SNH48は、もはや完全に中国のプロパガンダグループになった」と悲鳴が上がっている。

SNH48はもともと、AKB48の姉妹グループとして4万年にひとりの美少女“シャンシャン”や4000年にひとりのアイドル“キクちゃん”を中心に、中国の上海を拠点に活動していた。しかし、昨年6月9日、AKB48のオフィシャルサイトにて、公式ニュースで次のような発表があった。

《この度、SNH48の現地における運営サイドに契約違反があり、運営の見直し等を図る必要が出てまいりました。よってこの現況に鑑み、AKB48オフィシャルサイト上に掲載されていた「SNH48」に関するすべてのバナーや広告を削除したことを併せてお知らせいたします。
なお、北京および広州にて発表されている「BEJ48」(北京48)および「GNZ48」(広州48)について、当社は関知しておらず、AKB48グループとは何の関係もないことをこの場を以てご通知申し上げます。》

その後、SNH48は日本の運営から離脱し、独自の活動を展開していた。

「劣化AKB」クオリティのSNH

「細かい契約の内容は明らかにされていませんが、日本の運営が中国でAKB商法を展開し始めるも、その後にノウハウを盗まれて勝手に活動を始められてしまったということのようです。

また『BEJ48(北京48)』、『GNZ48(広州48)』といった新グループが勝手に続々と作られ、これらも日本側は一切知らされていませんでした。いまではSNH48は純国産グループとして、中国国内で愛国ブームをけん引しています」(芸能記者)

実際にYouTubeにアップされているSNH48のビデオを見てみると、明らかに日本のAKB48とは比べ物にもならないほどダンスや歌唱力が劣っているのが分かる。これではただの“劣化AKB”といわれても仕方ないだろう。

「SNHは中国内で、日本のように総選挙も行っています。しかし“総選挙”というネーミングがまずいと思ったのか、いまは『総決戦』という名称に変更しました。“神7”に入賞すれば映画やドラマ、雑誌のモデルになれることを約束しているので、メンバーがCDの売り上げに必死になるのは日本以上かもしれません」(同・記者)

もはや日本のAKBとほとんど変わらないビジネスモデルを展開中のSNH48だが、そこはしたたかな中国人、グループに有益なものは積極的に取り入れ、無駄だと思ったものは切り捨てている。そういった観点からみると「今後の成長性が楽しみ」という日本のファンも少なくない。

中国の市場規模は日本よりはるかに大きい。裕福な層を中心にアイドルに大金を惜しまないファンも多数存在する。近いうちに本家のAKB48を超える日が来るかもしれない。

https://news.nifty.com/article/entame/showbizd/12156-33324/

関連記事
秋元氏もビックリ? 愛国アイドル化する元AKB48「契約違反」中国姉妹グループ
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20171004/Bunshun_4366.html
アングル:ラッパーが中国共産党の顔に、音楽で若年層取り込み
https://jp.reuters.com/article/politics-abe-koike-idJPKBN1CD07V