【ワシントン=黒瀬悦成、ソウル=桜井紀雄】米海軍第7艦隊司令部(神奈川県横須賀市)は13日までに、朝鮮半島周辺の日本海と黄海で韓国海軍との共同訓練を16〜26日に実施するとウェブサイトで明らかにした。米軍側は原子力空母、ロナルド・レーガンを中心とする空母打撃群などが参加する。

北朝鮮外務省米国研究所の研究員は13日、原子力空母を派遣するなど圧迫を強めるトランプ政権を非難し「こうした軍事的妄動は、われわれに米国を炎で罰すべきだとの決心を固めさせ、超強硬対応措置の引き金を引くよう後押ししている」と警告する論評を発表した。朝鮮中央通信が報じた。

一方、ケリー米大統領首席補佐官は12日、ホワイトハウスで記者会見し、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発に関し、「北朝鮮は高性能の再突入体を開発している」と指摘し、「米国民は北朝鮮のミサイル開発進展を懸念してしかるべきだ」と述べた。

北朝鮮のICBM開発をめぐっては、専門家の間では、大気圏に再突入した核弾頭を確実に目標の上空で爆発させる再突入技術が確立されていないとの見方が強い。ケリー氏の発言は、トランプ政権が北朝鮮のICBM技術について、米本土を脅かす実戦能力を確保しつつあると分析していることを示すものだ。

またケリー氏は「もしもこの先、脅威が現在よりも増大するようであればどうなるか」と思わせぶりに語り、外交解決に失敗した場合は軍事的選択肢をとる用意があることを改めて示唆した。

http://www.sankei.com/world/news/171013/wor1710130075-n1.html

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会見するケリー米大統領首席補佐官=12日、ホワイトハウス(ロイター)
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9月8日、神奈川県の米海軍横須賀基地を出港する原子力空母ロナルド・レーガン