「あらゆる差別根絶を」

川崎市の福田紀彦市長は市長選のマニフェストに明記した差別撤廃条例の制定に向け、市議会と意見交換の場を設ける考えを明らかにした。23日の記者会見で「議員全員が納得できる形が大事。そのための議論をなるべく早く始めたい」と述べた。

条例は「あらゆる差別を川崎市から根絶するために必要なもの」と説明。

差別全般を対象にするかヘイトスピーチを含む人種差別の禁止に特化するか、議会内でさまざまな意見があるとした上で「違いを際立たせるのではなく、共通の理解を一歩ずつ形成しながらいいものを作っていきたい」と強調した。

制定時期については「何事も長く議論すればいいというものではない。ただ期限を切って丁寧さが損なわれてもいけない。みんなにとって大事なことはなるべく早くやるべきという思いと行動を合わせていく」と述べた。

市内では在日コリアンの排斥を唱えるヘイトデモが人種差別主義者によって14回繰り返され、深刻な人権被害が続いている。

マニフェストでは「人種・障がい・性別・LGBTsなどあらゆる差別の根絶を目指す施策を進めるとともに、条例制定を提案します」と明記していた。

https://www.kanaloco.jp/article/286242